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膜密度はどんな手法で求める事ができますか?

薄膜評価において、膜密度は膜質を比較するための良い指標となります。膜密度は、ラザフォード後方散乱分析(RBS:Rutherford Backscattering Spectrometry)やX線反射率測定法(XRR:X-ray Reflection)を用いて求めるとこができます。

RBS分析は、数MeVに加速したHe等の軽いイオンを固体に照射し、固体元素の原子核により後方側に散乱されたイオンのエネルギーと強度を測定することで、固体中に含まれる原子の組成、面密度、深さ方向分布を調べることが可能な手法です。RBSで得られる膜密度は面積密度(atoms/cm2)であることに注意が必要です。そのため、体積密度(atoms/cm3)を知るためには、TEMやSEM等を用いた膜厚評価が必要です。面積密度は体積密度と膜厚の積から得られますので、正確な膜厚を知ることで体積密度を計算することができます。

XRR測定は、薄膜表面に対して非常に浅い角度で入射したX線反射強度の角度依存性を調べることで、多層膜の膜厚、膜密度、表面や界面のラフネスを評価できる手法です。XRR測定はRBS分析とは異なり、薄膜の体積密度(g/cm3)や膜厚、表面、界面のラフネス情報を知ることができますが、試料の組成情報を得ることは出来ません。

RBSによる膜密度評価について

RBS分析結果からは、面積密度(atoms/cm2)が得られます。面積密度は体積密度(atoms/cm3)と膜厚の積から得られますので、下記のように膜密度が緻密で(5.66E22 atoms/cm3)膜厚が薄い(200nm)試料と膜密度が疎で(2.83E22 atoms/cm3)厚い膜(400nm)のRBSスペクトルで得られる面積密度はいずれも等価となり(1.13E18 atoms/cm2)、スペクトルからは区別することができません。そのため、体積密度を知るには、TEMやSEM等を用いた膜厚評価が必要となります。

対応可能元素の図

XRRによる膜密度評価について

XRR測定では、入射X線の角度が全反射臨界角(θc)以上になると、薄膜内部にX線が侵入するため反射強度が急激に変化します。下記の図のように、密度の異なるTiN膜で、膜厚、表面粗さが同じ試料の場合、反射X線強度のスロープやフリンジの干渉に差は見られませんが、密度の大きい試料の方が臨界角も大きいことが分かります。

対応可能元素の図
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