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AES分析とXPS分析の使い分けは?

AESとXPSは、ともに固体との相互作用の大きい電子を検出する手法なので、情報深さが浅く、試料表面から数nm程度の元素情報や化学結合状態に関する情報を得ることができます。実用的な検出感度の目安は両手法とも1at%程度です。従って、微量不純物ではなく材料を構成する主成分を対象とした分析手法です。
入射ビームに電子ビームを使用するAESは、容易に微細化できるので、数十nm程度の微細な領域の元素分析を行うことができます。一方、入射ビームにX線を使用するXPSでは通常数百μmから1mm程度の広い領域から検出が行われます。X線を使用するので電子線に比べると試料ダメージやチャージアップの問題が少なく、AESと異なり有機物やセラミックスでも分析ができます。またXPSでは元素の種類だけではなく、原子の電子状態を知ることができます。これらの特徴からAESでは試料表面の微小異物分析やスパッタリングと併用した半導体、金属薄膜などの深さ方向分析にも適しています。XPSは試料表面の平均組成や染み、変色部などの定性分析、酸化状態の分析などに適しています。

AESによるハードディスク上の微小異物観察と元素マッピング

AESによるハードディスク上の微小異物観察と元素マッピングの図

0.1um程度の大きさの異物分析。異物はCr,Feから構成されていることがわかる。(なお、XPSでは異物の大きさが小さすぎて有効な情報が得られない。)

AESによる金属多層膜の深さ方向分析(AuNi/Au/TiN/Ti/Ni)

AESによる金属多層膜の深さ方向分析(AuNi/Au/TiN/Ti/Ni)の図

微小領域における深さ方向の材料組成分布を得ることができる。

XPSによるPET上の汚染物質の定性分析

XPSによるPET上の汚染物質の定性分析の図

微細なX線のビーム(20μm 程度)を用いて取得したSXI像。X線を照射するので、AESのように微小部の測定はできない。通常は数百um-1mm程度の領域が評価対象となる。AESでは難しい絶縁物でも評価が可能。

AESによるFIB加工断面の異物分析(欠陥部)の図
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