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試料の取り扱いと搬送方法について

表面分析サービスを行う上で、まず試料搬送は最も重要な準備要素のひとつです。今回は、小さな試料を送る場合の試料容器と予測される汚染や注意点をご紹介します。

1.チップトレイ

プラスチックチップトレイは、半導体デバイス関係のお客様にとっては一番身近なケースの一つでしょう。5~10mm角ぐらいの試料を入れるのには好都合です。しかし、試料搬送中にトレイ内で試料が動くために、試料端面とトレイ壁面の接触でパーティクル発生源となります。HEMT構造やSiON膜の測定のような極浅(<50nm)領域の測定には、パーティクルの発生が表面汚染を誘発、分析結果に影響を与えます。移動を防ぐ工夫、試料とふたの隙間を数枚の薬包紙で埋めると移動が最小になります。(でも、ちょっと面倒ですが…。)

2.ウエハトレイ

フロロウエハで代表される丸いウエハトレイは、中心のくぼみによって試料中心をケースと接触させることなく搬送できる点でよいケースです。しかし、小さな試料を送る場合にはやや難があり、10mm角程度の形状では、1インチや2インチ径のケースの利用が必要です。この場合、必要なことは試料が中心から動かなくするために、試料とふたの間にベンコットンのようなやわらかい紙をクッションに使用するとよいでしょう。 試料を動かないように工夫すればパーティクル発生は最小に抑えられます。最表面を分析するには最適な方法の一つです。

3.ゲルパック

試料表面を接触させないで搬送するのによいケースです。(少し高額?) でも、表面有機汚染測定の際にはゲル面の添加剤がウエハ表面に移動する可能性があり、注意が必要です。また、脆い試料の場合、接着力が強いゲル面からの引き離し時に割れてしまうことがあるので注意点のひとつです。

4.エレクトロンシート

これは平滑な紙面とポリマーシートで挟み込んで固定するタイプのシートで、はさみで簡単に切れるので試料の大小にかかわらず簡単に利用できます。しかし、試料表面が光沢紙面に接触しますのでトップ面の分析には不適切となります。基板内部の分析やLEDチップの固定など応用範囲は広いです。

5.ポリ袋

表面を気にしない試料搬送には簡便な方法です。バルク試料は1μmより深い分析に応用できます。

6.薬包紙(パラフィン紙)

実は薬包紙が最も安価、簡便そして比較的きれいな包装方法です。包み方を工夫すれば輸送中の試料の移動を最小限にでき、パーティクル発生も小さくできます。薬包紙内の含有不純物はppmレベル程度で試料に移動し難く有機物の汚染はないことが確認されています。お手元に適当なケースがない場合にはお勧めしたい方法です。ほとんどの分析手法に適しています。

7.その他の方法

ポリマーシートなどの試料では、同じ2つのポリマーシートの分析面どうしをあわせて端をホッチキスで固定すると分析面を保護できます。

8.避けたい方法

両面テープなどの粘着テープで試料を固定するのはよい方法ではありません。テープ面の有機物添加剤が試料表面に移動、表面を覆ってしまいます。TOF-SIMSで測定すると見たい表面がその下に覆われてしまうことが確認されています。

よい試料梱包はよい分析結果を入手するための第一ステップで、お客様のご協力が必要な部分です。試料梱包方法でお困りの場合には是非お問い合わせください。一緒によい方法を考えます。ナノサイエンスではウエハトレイ(1インチ、2インチ)とエレクトロンシートの用意があります。必要な場合には無償提供しますので、お問い合わせください。

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