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暗視野観察の有効性

TEM観察では、一般に明視野での観察が用いられることが多いですが、今回は、暗視野観察が有効な場合について、ご紹介したいと思います。まず初めに簡単に、両者を説明すると、明視野は、薄片化された試料を電子線が通過し、そのまま透過してきた電子線を結像させたものです。これに対し、暗視野は電子線が試料を通過する際に、回折された電子線を結像させたものとなります。

では、どのような場合に暗視野観察を行うと効果的なのでしょうか?暗視野は特定の回折スポットを使って結像させますので、その回折スポットの方位の情報を含んでいることになります。その点を考慮に入れると、以下のようなケースで、効果的であると考えられます。

  • 1)多結晶体において、グレインサイズをはっきりと観察したい場合。
  • 2)膜中に特定の方向に配向しているグレインがどの程度あるか確認したい場合。
  • 3)磁性材料などの強配向性試料において、配向していない領域があるかを確認したい場合。
  • 4)欠陥の種類を判別したい場合 など。

明視野と暗視野

簡単な光学系を下に記します。

簡単な光学系の説明図

明視野は、薄片化された試料を電子線が通過し、そのまま透過してきた電子線を結像させたものです。これに対し、暗視野は電子線が試料を通過する際に、回折された電子線を結像させたものとなります。

暗視野は特定の回折スポットを使って結像させますので、その回折スポットの方位の情報を含んでおりそのため、以下のようなケースで、効果的であると考えられます。

  • 1)多結晶体において、グレインサイズをはっきりと観察したい場合。
  • 2)膜中に特定の方向に配向しているグレインがどの程度あるか確認したい場合。
  • 3)磁性材料などの強配向性試料において、配向していない領域があるかを確認したい場合。
  • 4)欠陥の種類を判別したい場合 など。

このうちいくつかの事例をご紹介致します。

■ 欠陥の同定例
欠陥の同定例写真

異なる条件で、暗視野観察を行うことにより、転位の同定が可能です。上の測定は、いずれも[1-100] 方向よりの観察で、2つのgベクトルを用いて観察を行った例です。青い☆が左右の写真で、同じ位置になります。赤い矢印の先にある転位に着目すると、この転位は、g=0002の場合にみえており、g=11-20の場合に消えていることから、螺旋転位と判断することができます。逆にの条件で消える緑の矢印の転位は、刃状転位と判断できます。

■ 多結晶体の明・暗視野観察例
多結晶体の明・暗視野観察例写真

明視野と暗視野を比較すると、暗視野の観察おいて、μc-Si層(マイクロクリスタルSi)中の微結晶の様子が、よりクリアに捉えられているのが分かります。尚、配向膜の場合はその配向している方位において暗視野観察を行うことにおり、配向性に関しての知見も得ることが可能です。

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