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深さ分布は試料表面形状に敏感です

SIMS分析では、正確な深さ分布を得るためには試料表面状態が平滑(鏡面)な試料を用いる必要があります。しかしながら、止むを得ず表面に凹凸が存在するものや、予期せず試料表面に凹凸が存在する場合があります。そのような試料では、表面凹凸の影響によって試料本来の分布が実際より歪んでみえますので、データ解釈の際に注意が必要です。また、半導体表面に金属電極などが形成されている場合も、金属電極表面から分析しますと、イオンビームによるスパッタによって金属表面に凹凸が生じますので半導体中の正確な分布が得られません。エッチングや研摩などで金属層を除き、平滑な半導体表面から分析することが重要です。

表面凹凸の影響によって、本来の分布がどのように歪むかということについては、凹凸の状況によって異なりますので、歪んだ分布を正確に予測することは困難です。しかし、どのように歪むかという大雑把なイメージを持つことは、データ解釈に役に立ちます。

SIMS分布の表面凹凸による影響

SIMS分布 SIMS分布 SIMS分布
試料断面構造 試料断面構造 試料断面構造
 
■ 平滑な試料の不純物分布

*表面汚染元素(赤)は、表面付近でノックオンの影響を受けながら急峻に減衰します。

*分布形状によりますが、本来の不純物分布(青)が得られます。

■ 凹凸のある試料の不純物分布

*表面汚染元素(赤)は、ノックオンの影響に加えて凹凸の影響を受けるので、完全に減衰するまでに時間がかかります。(平坦な試料に比べて、深くまで影響を受けます)

*本来の不純物分布(青)が、凹凸の影響による深さ分解能の悪化により、平坦な場合に比べてより広がってみえます。

平滑な試料のInの分布(GaN試料)

平滑な試料のInの分布(GaN試料)

Inの分布(赤):多層構造の各層を分解できていることがわかります。

表面凹凸のある試料のIn分布(GaN試料)

表面凹凸のある試料のIn分布(GaN試料)

Inの分布(赤):表面凹凸の影響により、多層構造が分解できていないことがわかります。

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