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SEMで見ているもの、見えるもの(1) 二次電子

一般に、光学顕微鏡では見えない小さいものを見ようとした場合、次の手段として最も良く用いられるのが、ご存知の通りSEM(走査型電子顕微鏡)になるかと思います。

SEMでは、光学顕微鏡よりもかなり高い倍率で観察できるということを多くの人がご存知かと思います。今回は、このSEMで実際には何が見えているのか(何をみているのか)を2回(今回及び次回)に分けてご紹介したいと思います。
SEMの基本的な原理としては、真空中で試料に電子線を入射させ、その際に発生した二次電子を検出することにより、画像化させたもの、ということになります。そのため、SEMで見える白黒のコントラストは、そのまま二次電子線の信号の強弱を示すことになります。では、その二次電子線の強度は何で、きまるのでしょうか?
材料が同じものを見ている場合、もっとも大きく影響してくるのがその形状になります。二次電子とはその名の通り、入射電子(一次電子)により励起され発生した電子になります。試料に電子線が入射されると、その通り道で次々に二次電子が発生します。しかしながらこの二次電子は、物質中をあまり長い距離は移動できないため、試料表面近くで発生したものしか、試料から真空中、そして検出器まで進んでいけません。この二次電子の脱出深さはおおむね数nmから十数nmです。ではなぜこの二次電子が、形状により強度がかわるのでしょうか?

■ 図1 試料形状と二次電子の発生量

斜面の右側で発生した2次電子は、それほど長い距離を移動せずに外に脱出できるため、傾きが大きいほど多くの2次電子が脱出できることになります。ただし、逆に斜面の左側では、脱出できる2次電子は水平な場合よりもさらに少なくなります(外に脱出するまでの実質的な距離が長くなるため)。

このように、二次電子は、試料表面の形状により発生量が変わるため、結果的に試料表面の凹凸情報を反映した像を取得することができます。尚、二次電子は材料によっても発生効率は異なります。ただ、通常は試料形状の方がコントラストには大きく寄与する形となります。

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