表面分析からこんなことがわかります

ホーム表面分析からこんなことがわかります > RBSを用いたSi1-x Gex膜の膜質評価(AN403)

はじめに

RBS分析は、ICP,XRF,EPMAなどの定量手法と異なり標準試料を用いることなく薄膜や基板の組成を正確に求めることができます。また前方散乱を用いてHの分析を行うことができます(HFS(ERDA))。EAGでは独自に開発した装置を用いて30年以上に渡り分析サービスを行っています。

RBS(及びHFS)では下記の材料の組成評価などによく利用されています。
○炭素系、酸化物/窒化物系材料(DLC, IGZO, SiN, STO など)
○太陽電池系材料(a-Si:H, CIGS など)
○化合物半導体(III-V,AlGaN, SiGe など)
○合金・金属系材料(GST, TiW, PZTなど)
○シリサイド(TiSi, NiSi, WSi など)
○イオン注入ドーズ量評価(Si基板中のAs 注入など)

また、RBSは結晶性(研磨ダメージ、イオン注入ダメージ、結晶欠陥、格子不整合)の評価が可能ですので、例えば、「イオン注入によって生じた結晶のみだれ(結晶欠陥)が、その後のアニールによりどの程度回復しているのか」、「イオン注入条件を変えた場合の欠陥量の変化はどの程度であるか」等の比較評価にも使用されています。

ここでは薄膜SiGeエピ層のSi、Ge組成及びエピ層の結晶性をRBSで調べた事例を紹介します。

RBSを用いたSi1-x Gex膜の膜質評価

ラザフォード後方散乱分析(RBS)は、標準試料を用いることなく定量的にSi1-xGex層のGe量を求めることが可能な手法です。また、RBSのチャネリング測定を併用することで、SiGeエピ層の結晶性を評価することができます。評価は非破壊で行われます。

RBSは0.1%から100%までのGe組成を5-10nm程度の深さ分解能で測定することができます。図1、図2に、Si1-x Gex(1.1μm)/ Si1-y Gey:yは18%から5%に傾斜(1.2μm)/ Si基板構造試料のRBSスペクトルと深さ方向分布をそれぞれ示します。測定におけるGeの誤差は0.1%から0.3%程度です。

■ 図1 SiGeエピ試料のRBSスペクトル

SiGeエピ試料のRBSスペクトル

■ 図2 SiGeエピ試料の深さ方向組成分布

SiGeエピ試料の深さ方向組成分布

RBSのチャネリング測定を用いることでSiGeエピ層の結晶性を評価することができます。 図3、図4にSi1-x Gex:xは16%から29%に傾斜(300nm)/ Si基板構造試料の結晶性の良いエピ層と悪いエピ層のRBSスペクトルをそれぞれ示します。ランダムスペクトルに対して、格子整合の良いエピ層程、RBSのチャネリングスペクトルの収量が低いことが分かります。

■ 図3 SiGeエピ(結晶性:良品)試料のRBSスペクトル

不良部のボンドパッド表面のサーベイスペクトル(定性分析)

■ 図4 SiGeエピ(結晶性:不良品)試料のRBSスペクトル

SiGeエピ(結晶性:不良品)試料のRBSスペクトル
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