表面分析からこんなことがわかります

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はじめに

超高感度・極低温カソードルミネッセンス法(CL法)のご紹介:新規分析受託サービス

超高感度・極低温カソードルミネッセンス法(CL法)の分析受託を開始しましたので紹介します。CL法は材料の発光性再結合の様子を電子顕微鏡レベルの空間分解能で評価可能な手法です。光学的特性や半導体・絶縁体の電気的物性と密接に関連した情報を得ることができます。この評価を通じて、材料の物理分析と材料の物性情報を橋渡しするような、新しい知見を提供できるようになるのではないかと期待しています。
「超高感度」と称していますが、弊社の装置はCL専用に開発された特殊な光学系を有しているためこのように表現しています。一般的に用いられている放物面鏡型の集光光学系を持つCL装置と比べて桁違いに集光効率が高く、データの質・表現力ともに従来の装置から大きく進歩していると考えています。是非webサイトのデータをご覧ください。
(なお、液体He冷却測定がルーチンで可能ですので「極低温」とも称しています。)

図1はSi基板上に形成されたGaN-HEMTデバイス用基板構造の試料について断面からCL測定を行った事例です。測定断面の少し奥には貫通転位があり、SEM像では転位に伴う構造欠陥の一部がC-GaN中のAlN層のピット状形状として観察されています。3.44eV(367nm)近傍のCL像において、欠陥近傍は周囲のC-GaN層と発光強度が異なっており、半導体としての物性が変わっていることを示しています。

▪︎ 図1 GaN-HEMT構造欠陥部の断面CLマッピング
図1 GaN-HEMT構造欠陥部の断面CLマッピング

図2は図1で認められた欠陥部を横切る線上についてCLスペクトルのデータを表示したデータです。弊社のCL装置ではすべての測定点についてスペクトルデータを持ったハイパースペクトル測定を行いますので、マッピングと対応したスペクトルの解析が容易です。C-GaN層の正常部ではバンド端に近い発光がなく、またC不純物に由来すると言われる550nmの発光が認められます。欠陥部近傍は367nmのバンド端に近い発光が強く550nmの発光は認められません。つまり、欠陥近傍はC不純物の濃度が低い状態になっていることが分かります。

▪︎ 図2 GaN-HEMT構造欠陥部の断面CLスペクトル
図3 GaN-HEMT構造欠陥部の断面CLスペクトル

電子顕微鏡解析では、欠陥の形状や結晶構造を評価することはできますが、本事例のように半導体の物性についての情報を得ることはできません。SIMS分析からは不純物分布を通じて半導体物性に結びつく情報を得ることができますが、本事例のような高い空間分解能での評価は不可能です。本事例においては、CL法はこれらの手法の間を埋めるような情報を表現していると言えます。

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