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2010年12月の記事一覧
  • 12月27日「2010もありがとう」

■2010年12月27日 「2010もありがとう」

2010年も残り1週間をきりました。結構きつい一年で、何とか年を越せそうでほっとしていますが、これもお客様のご支援によるものと思います。今年も本当にありがとうございました。
しかし、バタバタしているうちに、あっという間に1年が過ぎてしまいました。何か特別なことが出来たかというと、正直何かに追い捲られていたという感が強く、必ずしも充実の一年だったとはいえません。来年に向けての反省材料でしょう。

有楽町の西武デパートが閉店。赤坂プリンスホテルも来年3月閉店という事で、ある一時代を築いたものが時代から消え去ろうとしています。新旧交代は世の常でそれを嘆くわけではありませんが、「旧」に取って代わるものが本当にあるのでしょうか?現在の閉塞感は、その疑問を突きつけられているように思いますが、我々はその回答をいまだ持っていません。閉塞感を打破するにはやはり一人ひとりが自分の頭で考え、地道に実行していく事しかないのだと思います。結局、充実感は自分で作るものだからです。みんなが充実した毎日を送ることが出来れば、世の中が少しは良くなるものと信じます。年末年始は反省をしつつ、充実感や新しい時代について考えて生きたいと思います。

良いお年をお迎えください!

■2010年11月12日 「分析技術の最新動向について」

11月5日、カメカ(アメテック(株)カメカ事業部)のテクニカルセミナーに参加してきました。久々の技術セミナーへの参加で現在の技術動向について理解を深めると共に情報のリフレッシュが出来ました。今回のセミナーの目的は、二次イオン質量分析(SIMS)の最新装置の仕様を確認することと、アトムプローブの最新動向を知ることにありました。ご存知の通りアトムプローブは原子を1個単位で元素分析を行う究極の分析手法です。1950年代から研究、開発が行なわれてきていましたが、様々な解決すべき困難があり、なかなか実用レベルには達しませんでした。2000年台に入って、レーザー技術、FIB加工技術などの周辺技術の進歩の応用を受けて急激に発展してきており、特にここ数年の進歩は目覚しいものがあるように思います。装置の値段は非常に高額ですが、そろそろ様々な材料への応用を期待できるレベルに達してきたように感じました。

しかし、このセミナーでもう一つ重要な事に気づきました。SIMS分析者として、同じように原子・元素を高感度に「分析」「検出」するという点でずっと関心を持ってその進歩を注目してきました。SIMSでは、ppb(10億分の1)レベルの不純物を検出する手法です。SIMSでは測定できる領域が数~数10ミクロン単位ですので、どうしてもナノレベルでの原子の分析を行いたい要望に対してアトムプローブの期待は高まります。しかし、分析領域が小さくなるということはそれだけこの領域に存在する原子全体の数も減少するということになります。
例えば、Si結晶を考えた場合、Siの体積密度は5x1022atoms/cm3ですが、1μm3を考えると、全体の原子の数は5x1010atoms/cm3となり、分析領域が100nm x 100nm x 100nmになると、原子の個数は5x107atoms/cm3となります。この領域になるとppm(百万分の1)というのはその測定領域に原子が10数個しか存在しない世界という事になります。―砂浜での砂粒探し的な分析です。 ましてや、さらに分析領域がこの半分ぐらいになるわけで(現状は最大分析領域がそのぐらいです)、結局、検出限界は良くても数100ppm(0.0数%)が限界という事になります。現在の体積単位から考え方を変換しなければなりませんし、常に物理限界と意味を意識して、手法の可能性・実用性を考える必要があるだろうと思うのです。
物理限界については、弊社のホームページのバブルチャートの説明にも簡単に記しています。
http://www.nanoscience.co.jp/bubble_chart/index.html

また、アトムプローブにご興味のある方はカメカのホームページもご参照ください。
http://www.cameca.fr/instruments-for-research/atom-probe.aspx

■2010年11月10日 「男女平等度について」

先月、スイスで行なわれた世界経済フォーラムで2010年の男女平等度(Global Gender Gap Index)が発表されました。世界の主要140ヶ国を対象に男女間の経済、学習、政治参加、衛生&福祉の4項目の差を調査したものです。トップ10はアイスランド、ノルウェイ、フィンランドなど北欧各国で、英国は15位、米国は19位でした。そして、日本はなんと94位。先進国で最下位だそうです。この結果を皆さんはどう感じますか?私は全く驚きませんでしたし、こんなものだろうと思います。しかし、やはり少し残念ではあります。社会に出てから数10年、それなりに仕事・家庭とがんばってきたつもりですし、私が知っている女性の多くも男性以上に努力をし続けています。また、多くの先輩女史も世界や第一線で活躍され続けて今日に至っています。それでも第三者の目から見てこの程度なのだという現実を突きつけられている気がします。
ご興味のある方は、下記のwebサイトご参照ください。
http://www.weforum.org/en/Communities/Women%20Leaders%20and%20Gender%20Parity/GenderGapNetwork/index.htm

この統計は文化・宗教や歴史的背景は考慮されていないので、一概にこの結果がすべての状況を正しく表しているわけではありませんが、「文明社会」としての常識尺度ではやはり低すぎる位置です。そういう意味では日本はまだまだ明治維新に目指した欧米列強の文明社会には追いついていないのでしょう。日本では、女性が高い地位に就いたり、新しい事をすると、必ずといっていいぐらい「女性初の○○」という前置きがつきます。こうゆう前置きがつく事自体が女性の地位が低い事を物語っているように思います。このような前置きなしに評価される日は来るのでしょうか?

分析業界は理系の仕事の中では、比較的女性が多い業種で、分析者・研究員の女性比率は多いと思われますが、まだまだ補助にとどまるケースが多いのではないでしょうか。私が新入社員のころ、上司から分析は女性に適した仕事だといわれたのを覚えています。でも、同期で入社した女性のほとんどは10年程度で辞めて、同業で仕事をしているのはわずかです。みんな働き続けたいと初めは言っていましたが、結婚などの自身の環境変化、リストラなどの会社環境変化の中で2者択一を迫られ辞めていきました。 それでも、そういう現実から女性自身が目をそらせることなく、がんばり続けていかなければ男女差は縮められないのでしょう。

ちなみに、都道府県別「男女平等ランキング」(東北大学 吉田浩教授のグループ調査)があり、私の出身の鳥取県がNo,1、そして現在居住している埼玉県が最下位だそうです。面白いですね!
しかし、実際には面白いわけではありません。なぜ、鳥取県がNo.1か、わかりますか?出身県ですので友達や親戚が多くいますので、その状況はよくわかります。鳥取県がNo,.1の理由は、男性の所得が低いからに違いありません。鳥取県は、世帯あたりの所得が低いので世帯を維持するには共働きをする必要性があるのです。そのため、女性の就労率が高いのです。また、男女の給与比が比較的平等なのも男性の給与が低いせいです。ここに見られる平等は、受動的平等であり、本質的な平等を反映したものではないと考えられます。 東京は6位で、順当な位置だろうと思いますが、東京に接している神奈川が42位、千葉が37位と埼玉同様低い位置にいるのはなぜなのでしょうか?もっと詳細を見てみたいものです。
http://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/20100409.pdf

■2010年11月4日 「季節の移り変わり」

すっかり、秋らしくなりました。というより、むしろいきなり初冬に突入といった天気が続いています。つい1ヶ月ちょっと前(9月中旬)ぐらいまでは猛暑にあえいでいたなんてうそのような気がします。今年は4月に雪が降り、5月は雨模様で、雨が上がったと思ったら連日の猛暑が3ヶ月以上続いて、いきなり秋、初冬と激しい気候変化を見せているように思えます。以前は季節の移り変わりはもっと穏やかに、ゆっくりと変わっていっていたように思いますが、最近は極端な変動が多くなっているようです。これも温暖化、地球規模の気候変動の影響でしょうか。地球規模の変動が話題にならない日はないのではないかというぐらい、当たり前の事柄になってしまいました。当たり前すぎで、異常気象も異常でなくなってしまいそうです。

さて、材料関係の仕事をしていると仕事の中で季節を感じることはほとんどなく、オフィスにこもりっぱなしの毎日を過ごしていると季節が流れている事も気づきません。でも、よく見ると通勤経路で聞こえる虫の音、街路樹の落ち葉、遠くに見える山並みの白い頂、雲の形状など季節を感じる事柄は都会で過ごしていても意外とあるものです。しかし、忙しさを言い訳にして見過ごしたり、見ない振りをしている間に季節が移り変わってしまっているようです。これも気持ちの余裕のなさによるものでしょう。気持ちに余裕がなくなり、仕事に翻弄され、なぜ忙しいのかもわからず仕事、仕事の毎日で少しづつ疲弊していってしまう...。こんなパターンの人々が多いのではないでしょうか。まずは、仕事の忙しさを言い訳にせず、回りを見る努力をしてみる。小さい秋や冬を見つけてみる。そんな小さな心のゆとりを作りたいものだと思います。

本日、11月4日、弊社のある池袋駅前ではクリスマスツリーの設置が行なわれていました。ライトアップももうまもなくでしょう。温暖化であってもクリスマスは来ますし、年末はめぐってきます。こんな事でも季節を感じる事は出来るのです。異常気象とはいえ、せっかく四季のある国で生活しているのですから、季節を楽しまないと損です。年賀状の準備をしながら、今年の事を反省し、来年に期待し、疲弊しそうな毎日を少し軌道修正できればいいかなと思います。

■2010年10月14日 「セミナーご参加御礼と反省 -お客様目線」

先週10月8日にセミナーを開催しました。 多数のお客様のご出席を得て無事終了することが出来ました。ご参加いただきましたお客様にはお忙しい中、ご足労いただきありがとうございました。今回のセミナーでは、分析サービスを利用する上で、入手したデータをどのように解釈するのかという点に重点を置きました。比較的好評だったのではないかと自己評価していますが、詳細の反省を行い、今後につなげたいと思っています。

さて、今回も貸し会議室を借りてプレゼンテーションを行なったわけですが、部屋温度、明かり、机の配置、プレゼンパワーポイントの見せ方、見え方等々内容のみならず、細かい反省は多数ありました。今回使用した会議室は毎年利用させていただいている場所でしたが、オーナーが変わり備品などが一新されました。見かけは非常に改善されたようです。でも、せっかく大きなスクリーンにプレゼン内容を示しているにもかかわらず、後方席ではプレゼンの下部分が全く見えないなど基本的な点で以前には感じなかった問題に気づきました。スクリーンは会議室備え付けなので高さ調整などが出来ないためそのままで行なうしかなく事前確認不足は否めません。昨年まではプロジェクターの位置調整で多少の高さ調整は可能でしたが、今回はプロジェクターも一新され、天井固定型のためそれも出来ませんでした。一見、きれいでより使いやすくなっているのですが、微調整に対応できませんでした。「会議室」を借りてセミナーをするほうがいけないのかもしれませんが、「貸し会議室」はセミナーなどのイベントも想定しているはずで、スクリーンの配置が様々な机の配置から考慮されているべきとも感じます。この点はお客側の目線で備品の配置を考えなくてはいけないという事につながります。決して、お借りした会議室の批判をしているのではなく、このような反省は我々の仕事にも当てはまり、自分自身を省みるのに生かす必要があると思いました。ともするとお客様目線を忘れてしまい、自分自身の提供する製品やサービスだけが一人歩きしてしまいがちです。せっかく、改善した内容が本当にお客様の満足につながっているのか、いつもその事を考えて仕事をしなければならないと考えます。

毎日が試行錯誤の繰り返しですが、それを遂行し続けていくことが仕事の重要な要素であろうと思うのです。

■2010年10月8日 「ノーベル賞」

今年のノーベル物理学賞と化学賞が決まりました。化学賞には2人の日本人が選ばれ、とても喜ばしいニュースでした。受賞された皆さま、おめでとうございます。

今年の物理学賞、化学賞は両方とも比較的身近な技術、身近なところで応用されうる研究に対して授与されています。科学の一端に携わるものとしてワクワク感がひとしおです。物理学賞のグラフェンの研究は、最近多くの企業の研究者たちが手がけているのを知っていますので、より身近に感じてしまいます。8年前に島津製作所の田中耕一氏がノーベル賞を受賞された時には、わくわくが、どきどきに変わり、眠れなかったことを覚えています。同じ分析という類似した業界に身を置く者として、我がことのように興奮したのは私だけではないはずです。その昔、自分が新入社員だった頃ある上司がノーベル賞を狙うぐらいの気持ちで仕事をしよう、言っていたのを思い出します。その頃は何を言っているのだろう、凡人にそんな事は無理だ、程度にしか思っていませんでしたが、中堅の装置メーカーに勤め、サラリーマンでもある田中氏の快挙は、「もしかして・・・?」を期待させ得るものでした。もちろん、田中氏は私のような凡人ではなく、努力に努力を重ねた結果がノーベル賞として実を結んだのであり、比較は到底できませんが・・・。

凡人と努力を積み重ねて成果に到達する人との違いは何でしょう。一応、凡人であって、人並みの努力はしています。それによる経験もそれなりには積み重ねています。でも、偉大な成果に結びつく人には「頭のよさ」はもちろんですが、そこに到る忍耐力の大きさ、忍耐に伴う不安に打ち勝つ心の強さが桁外れに大きいのではないかと考えます。

ともあれ、ノーベル化学賞を受賞された北海道大学の鈴木章教授がテレビのインタビューでおっしゃっていた通り、資源のない日本が競争で生き延びていくには人の力が重要であり、科学技術立国としてがんばるしかないと思います。凡人でもノーベル賞を目指すぞとがんばれる希望ある世の中を作らないといけないと思うのですが・・・。

2010年9月の記事一覧

■2010年9月21日 「上海」

9月18日から20日の3連休にEAGのアジアミーティングに参加するため上海に行ってきました。上海に行くのは今回が2回目。韓国、台湾、シンガポール、日本そして米国本社から集まりました。前回の訪問でも感じたのですが、上海は非常にエネルギッシュな大都会で、訪問するたびに面白い街だと感じます。いろいろなものが混ざり合っていて、混沌としていますが、決して悪い意味ではなく新しいものを吸収しようとするアグレッシブな息吹とエネルギーが充満しているという感じです。特に、道路でその事を一番強く感じます。車は車線お構いなしで前に行こうとしているし(高速道路では、3車線が5車線と錯覚するぐらいみんなが前へ行こうとします)、バイク、自転車も車との接触すれすれに前を横切ったり、歩道を走る。歩行者は車に恐怖を感じないのか、平然と車道を横切っていきます。車やバイク、自転車、歩行者の一見ルールを無視した振る舞いは、我々日本人から見るとマナー度外視で危なげない事この上ありませんが、上海の人々にとっては当たり前のようで皆さん平然としており、自分で「前へ前へ」移動することは生きていくために不可欠であるかのように見えます。交通標識や道路は非常にしっかりしており、きちんとした交通ルールもあるそうですが、無視をしてもそれらをとがめない交通ルールなどは欧米のルールを持ってきたもので、文化の違う国では実は違うルールがあってしかるべきなのだろうと感じさせます。ともすると「先進国のルール」=「正しいルール」として押し付けがちですが、国の実情、背景などから発生したルールが個々の国にはあるのだと考えさせられます。

上海は外国資本も多く入っており、外国人も多い地域なので本来の中国の様子を現しているわけではないと思いますが、多くの文化を受け入れ、吸収して発展しようとし、さらに自分を前に主張していく姿は、中国と仕事をしていく上で且つ中国企業と競争していく上では、我々日本人が学ばなければならないことの一つかもしれません。

上海では、とにかく面白い事がたくさんありましたので、次回も続きを書きたいと思っています。

■2010年9月14日 「始まり」

こんにちは。ナノサイエンスの新宮です。弊社でもブログなるものを始めてみようと思います。分析サービス業もご多分に洩れず過当競争とグローバル化の波に揉まれつつあります。イオンや電子を利用した分析技術にもだんだんとその限界が見えるようになってくると「差別化」を図るのも容易でなくなります。ブログで差別化が出来るわけではありませんが、我々の考え方を発信できる方法を模索する上での方法として利用してみようと思います。何はともあれ、もがく、あがくところから何かを見つけられればいいかな、という思いでこれから不定期ではありますが、思うままに分析の事、世の中の事、いろいろと綴っていきます。

さて、今年の夏は「猛暑・酷暑」。連日35度以上の気温表示を見るたび外に出るのがいやになるくらいでした。9月になり、ようやく朝に多少の涼しさを感じられるようになりましたが、まだまだ「残暑?」は厳しいようで、外でお仕事をされている皆さん、営業の外回りの皆さんにはご苦労様ですと言いたくなる毎日が続きます。地球規模でも洪水、暑さなど記録ずくめのようです。異常気象は地球規模の気象変動によるもので、その要因のひとつに我々人間の生産活動が大きくかかわっているといわれます。人の生活を便利にするはずの生産や技術開発が地球の不安定化や人の不幸をもたらすのであれば、本末転倒であろうと思います。生産活動の一端を担ってきている者として、決して人事として片付けてはいけないでしょう。技術開発が問題を解決できる将来を期待したいと思います。また、そういう技術と共にありたいし、支援をしていける立場でありたいと切に願う今日この頃です。

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